国宝の馬具 展示先で破損発見

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奈良県の古墳から出土した国宝の馬具が、展示会のため運ばれた福岡県の九州国立博物館で一部が壊れているのが見つかりました。九州国立博物館ではこの馬具については、展示を取りやめ、壊れた原因や詳しいいきさつなどを調べることにしています。




壊れていたのは、奈良県の藤ノ木古墳から出土した国宝の「藤ノ木古墳出土品」のうち、「鉄地金銅張鐘形杏葉（てつじこんどうばりつりがねがたぎょうよう）」と呼ばれる金属製の馬具です。この馬具は、馬の胸や尻の部分を飾るためにつり下げる釣り鐘状の金具で、大きさはおよそ１７センチあります。福岡県太宰府市の九州国立博物館によりますと、この馬具は、１３日から始まる特別展で展示される予定で２日、奈良県の橿原考古学研究所からトラックで輸送され、保管されていました。７日の昼前、職員がこん包を解いたところ、馬具の表面にあった鉄がさびた部分がはがれているのが見つかったということです。この鉄のさびは奈良県を出発する前には確認されていましたが、輸送中にはがれたのか、到着後にはがれたのかはわからないということです。九州国立博物館では、この馬具については展示を取りやめ、壊れた原因や詳しいいきさつなどを調べることにしています。九州国立博物館の小泉惠英企画課長は「さびが考えていた以上に進んでいて、さびの部分が膨らんだことが大きな原因の１つではないか」と話しています。