がん患者の子ども 支援進まず

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親ががんになった子どもは、患者である親以上にストレスを感じるとされるものの、医療機関で相談にあたる担当者の８０％近くが「患者の子どもまで支援できていない」と考えていることが、厚生労働省の研究班の調査でわかりました。




この調査は、全国のがん診療拠点病院などで患者の相談にあたる看護師や医療ソーシャルワーカーなどの担当者を対象に行ったもので、２４５人から回答がありました。ほとんどの担当者が、親ががんになった子どもに「心理的な支援を行うべき」と答えた一方で、７８％が「実際には支援できていない」と回答しました。支援できていない理由としては、５人に３人が「周囲の理解や体制が不十分」としたほか、半数近くが「支援のしかたがわからない」としていました。同じ研究班の調査で、精神的なケアが必要とされるほどのストレスを感じていたのは、乳がんの患者で３０％だったのに対し、患者の子どもでは８０％に上ることがすでに明らかになっています。調査にあたった医療ソーシャルワーカー、大沢かおりさんは「がん患者の子どものケアが置き去りにされている。担当者を集めて研修を行うなど、態勢作りが必要だ」と話しています。